ようやく暖かくなり、春らしい日が続くようになりましたね!
私(当あすウェルスポーツ鍼灸整骨院の院長)は、どちらかと言うと寒くてカラダが
固まってしまう寒い季節よりも暖かい日が続くこの季節が好きです。
皆様の中にも「ようやくこの季節がやって来たぞっ!」と趣味やスポーツを楽しんで
いらっしゃる方も多いのではないか?・・・と思います。
そこで、私(当あすウェルスポーツ鍼灸整骨院の院長)が三軒茶屋にあります
当「あすウェルスポーツ鍼灸整骨院」にいらっしゃる患者様の傾向に私の独断と偏見を加えた
『腰痛になりやすいスポーツランキング』を発表しちゃいます!!
最初にお断りしておきますが、厚生労働省などの公的機関の発表によるデータ等に基づいたもの
ではありませんので「おや?私の意見とはちょっと違うぞ!」と思われる方もたくさん
いらっしゃると思うのですが、その点はご了承頂きたいと思います。m(__)m
腰痛そのものに関しては、これまでの何度かこのコラムに書かせて頂いているので割愛
させて頂きますが、「待てよ!そもそも腰痛って何故起こるんだっけ?」という疑問を
抱いた方は、下記のコラムをご参照ください。
『知っておこう!腰の構造と腰痛その原因』➝コチラ
さて、本題に入りましょう!
腰痛になりやすいスポーツのランキングのご紹介です。
目次
ズバリ『バスケットボール』です!
バスケットボールでは、上体を反らす動き=背筋がとても多くみられます。
ジャンプをしてシュートしたり、相手の防御をかわす際にフェイントをかけたり・・・。
この時に、背筋(主に脊柱起立筋)が使われることになります。
実は腰痛の原因の多くが、この脊柱起立筋という筋肉の疲労にあるのです。
脊柱起立筋の作用(働き)は、脊柱の背屈(カラダを後ろに反らす動き)や側屈(カラダ
を左右に曲げる)・回旋(左右に回す)です。
ほら、この動きバスケットボールには必要不可欠な動きばかりでしょう?
また、脊柱起立筋はそれ自体が上半身の重みを支える安定筋の働きもしてくれているので
お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋など)やももの裏側の筋肉(ハムストリングスなど)が
疲労してくると、脊柱起立筋がその分も働こうとするので余計に負担がかかり脊柱起立筋
自体もストレスを感じてしまい、腰痛の原因となってしまうのです。
また、バスケットボールで起こりやすいスポーツ障害には『膝関節捻挫(半月板損傷)』・
『足関節捻挫』・『アキレス腱断裂』などがあります。
これらの動きは、ストップ&ダッシュ(急激な停止や急激なダッシュの繰り返し)さらには
ストップ&ジャンプ(シュートの際などに急激な停止の後にジャンプする)の動きなどにより
膝や足首に多大なストレスがかかることによります。
これらの障害を防ぐためには、日頃の筋肉トレーニングや入念なストレッチ(特にクールダウン
ストレッチ)が欠かせません。
『サッカー』です。
サッカーで起こる腰痛は主に次の2つのパターンが考えられます。
1つめのパターンは、キック動作で股関節の伸展(後ろに振りかぶる動作)時に腰の反りが強くな
るパターン。
2つめのパターンは、股関節を同じ方向で使用する事が多い為に股関節周囲の筋肉にアンバランス
が生じ、その結果として仙腸関節という骨盤の関節を痛めるパターンです。
2つめのパターンについては比較的わかりやすいと思いますので、1つめのパターンについて
少し説明を加えます。
(仙腸関節についてお知りになりたい方は再びコチラをご参照ください。)
このパターンは、しばしば股関節(とくに前面)の柔軟性が乏しい場合に起こります。
具体的に言うと、大腿前面の筋肉である腸腰筋と大腿四頭筋という筋肉の柔軟性です。
キック時に股関節と腸腰筋・大腿四頭筋の柔軟性が乏しいと股関節の伸展(足を後ろに引く
動作)の可動域が減少してしまいます。
しかしキックをするためにはどうしても反動として振りかぶらなくてはいけません。
ではどうするか?
腰部の反りを使って、腰から振りかぶってしまうのです。
一回や二回なら問題ありませんが、繰り返しその動作を行う事で腰が反る際に腰部の筋肉が
過剰に働き、耐え切れなくなって腰の痛みを引き起こします。
またサッカーに起こりやすいスポーツ障害として、腰部の回旋や伸展が繰り返されることで
腰椎(背中の骨の腰の部分)がに亀裂が入り疲労骨折となる『脊椎分離症』、椎間板が突出し
下肢へ通じる神経を圧迫する『椎間板ヘルニア』・成長期に多くみられる『オスグット
シュラッター病』などがあります。
やはりこれらを防ぐためには、ストレッチ(特に練習や試合の後のクールダウンストレッチ)や
関節(特に股関節)の柔軟性を高めるための筋トレが欠かせません。
では、続いてランキングの発表です。
『テニス』です。
テニスは、バックハンドストロークの際は反対側へも回転しますがトップアマやプロを除けば
フォアサイドへのストロークで片側に回転することが多いのです。
すなわち、偏った方向への捻転により筋肉の片方の筋肉を酷使し筋肉のバランスが崩れてしまい
ます。
この「筋肉のバランスが崩れる」というのが実にやっかいなのです。
筋肉のバランスが崩れるという事は、常にどちらかの弱い方の筋肉が強い方に比べ無理な活動の
仕方を強いられ、疲労し緊張状態の継続を迫られでしまいます。
つまりテニスの場合、骨盤や下半身の筋肉の緊張➝腰痛を引き起こしてしまうというワケです。
これを専門的に言うと「筋・筋膜性腰痛(きんきんまくせいようつう)」となります。
また、テニスにはサーブやスマッシュといった上体を伸ばしきり腰の捻りを使って行う動作
があります。
これは、バスケットボールの際に触れた「脊柱起立筋」の出力を最大限に発揮して行われる
動作であり、しかもこの動作もほぼ一方向に繰り返し行われます。
このことも当然「腰痛」の原因となってしまうのです。
テニスのこの他のスポーツ障害に、肘を駆使することによって起こる『外側上顆炎
(いわゆるテニス肘)』や、中高年に多くみられる『アキレス腱炎』や『アキレス腱断裂』
などがあります。
これらの外傷を防ぐためには、やはり練習や試合前後の入念なストレッチや筋の柔軟性を高める
ための筋トレなどが必要となります。
また、世界のトップレベルで活躍している錦織選手のように『体幹(コア・インナーマッスル)
を鍛える』ことで「ケガの予防」や「運動効率」のアップを図るトレーニングも必要がある
かも知れません。
第2位は、甲乙つけがたく2つのスポーツが同ランキングとなりました。
その2つのスポーツとは
『バレーボール』と『野球』です。
バレーボールの競技特性は、なんと言っても「高くジャンプした上で上体を思い切り捻る」
という動作がこの競技の最多の動きになることです。
ですから、腰痛の多くは『アタッカー』にみられます。
また守備の『ブロック』の際も、思い切り高くジャンプした上で上体を捻ることが多いので
腰痛になりやすいと言えます。
「高くジャンプする」ということは、着地の際に下半身(特に腰背部あたり)にかなりの負荷が
かかるということであり、通常は体重の何倍もの負荷になります。
そしてさらに、これまでに何度も出てきた「脊柱起立筋」の疲労が加わります。
野球のバットスウィングは、テニスの場合と同じように一方向への捻転運動に加えテニス
よりもさらに強い力で振り切るのが通常です。
また、ピッチャーの投球も同様で腰と上体を強い力で、利き手と反対の方向へ捻ります。
しかも、バッターもピッチャーも日々何千回・何万回という素振りやピッチング練習を
『強い力で』繰り返し行います。
これらの行為は、やはり筋バランスを失い筋肉が疲労し腰痛の原因となります。
バレーボールのその他のスポーツ障害には、『ジャンパー膝』・『肩のインピンジメント
症候群』などがあります。
また、野球には『内側上顆炎(野球肘)』や『肩関節炎』・『腰椎分離症』などがあります。
やはりこれらを予防するには、正しい方法での筋トレ及び練習や試合前後のクールダウン
ストレッチが欠かせません。
さて、いよいよランキング第1位・・・の発表前に『番外編』をご紹介しておきます。
番外編としてご紹介するのは、『各種格闘技』です。
レスリング・柔道・空手などの格闘技は、強い力で相手を投げたり、抑え込んだり、高く上げた
足で相手を蹴ったりします。
このとき下半身の力をうまく使えないと、思うようなパフォーマンスを発揮出来ません。
おそらく、全身の力を特に下半身に集中させ一気に技をかけたり、また相手の攻撃を防ぐため
にも最大限の力をふり絞っていると思います。
このときに、これまで何回も登場した「脊柱起立筋」やお尻の大きな筋肉である「大殿筋」
さらには「ハムストリング」・「大腿四頭筋」・「腸腰筋」などの比較的大きな筋肉が総動員
されます。
格闘技の選手の腰痛は、その激しさも伴い『椎間捻挫(いわゆるギックリ腰)』や『椎間板
ヘルニア』といった強い痛みを伴ったものになりやすい傾向があります。
また、相手から強い外力を受けるので『打撲』や『捻挫』あるいは『骨折』や『脱臼』も
当然起こってきます。
これらを防ぐには、やはり筋肉の強さ(筋肉量と瞬間的爆発力)とそれだけでなく特に
股関節周りの関節の柔軟性(インナーマッスルの強化等)を養っていく必要があります。
全身のストレッチの必要性は言うまでもありません。
さて、いよいよランキング1位の発表です。
それは、ズバリ『ゴルフ』です。
ゴルフもテニスと同じように一方向への捻転運動がその基本動作となります。
一般的に右利きの方は左方向に、左利きの方は右方向へ強くクラブを振ってきいきます。
もちろん、バックスイングで反対の方向にクラブを振り上げはしますが、その力のウェイト
は1:9以上(あるいはもっと)となります。
テニスのときにもご紹介した「筋・筋膜性腰痛」の他に「椎間関節性腰痛」・「仙腸関節性
腰痛」などの腰痛を引き起こします。
もちろん、重度の場合は『椎間捻挫(いわゆるギックリ腰)』や『椎間板ヘルニア』なども
起こる可能性があります。
何と言っても、左右の筋肉の使用のアンバランスが最大の理由です。
ですから、日本プロゴルフ界を代表する片山晋呉プロなどはラウンド中に必ず「逆振り」
(利き手で振るのとは反対の方向にスイングすること)をしていますし、日常生活でも
左手で歯磨きをするなど『左右の筋バランス』にとても気を使っているようです。
プロやトップアマの場合は別ですが、一般のゴルファーの方はあまりゴルフのための筋トレ
などは行っていないと思います。
が、簡単に行える大腿四頭筋や腸腰筋・ハムストリングスや中殿筋・内転筋などに的を絞った
筋トレやストレッチをお薦めします。
またゴルフの場合、ラウンド時間が長く後半に疲れが出てスコアを崩してしまう・・・
といったことがよくあると思うのですが、そういう方にはラウンド中のストレッチを
お薦めします。
ゴルフのその他のスポーツ障害には、「外側上顆炎(いわゆるゴルフ肘)」・「インピンジメント
症候群(いわゆるゴルフ肩)」・「腱鞘炎(ダフリの際に起こる)」などがあります。
これらを予防するためには、正しいスイングをみにつけ、ラウンドや練習前後のストレッチ
などをしっかりやっていくことが肝要です。
今回はランキングをご紹介するのがメインなので、ストレッチの具体的な方法などは追って
機会をみてご紹介したいと思いますので、お楽しみにして頂ければと思います。
さあ、いかがでしたか?
ご納得頂けない部分もあったかも知れませんが、『独断と偏見』という割には論理的なお話が
出来たのではないかと思います。
該当するスポーツをされている方であれば「なるほどなあ」と思って頂けたのではないで
しょうか?
ただ、いくら頭でわかっていてもカラダがいうことを聞いてくれなかったり、ついつい
ストレッチなどを怠ってしまったあげく『腰痛になってしまった方』・・・ご安心ください。
世田谷区三軒茶屋にあります 、当「あすウェルスポーツ鍼灸整骨院」では、そんな皆様のために
細かなチェックと高い技術レベルの施術、さらにはストレッチやトレーニング、日常生活での
注意点などあらゆる角度からのサービス・ご提案を心掛けております。
どうぞ、私たちにお気軽にご相談ください。
あすウェルスポーツ鍼灸整骨院 院長 佐藤彰展