慢性的な肩凝りや腰痛の原因には、筋肉の緊張や筋力低下、
そして関節や骨の構造が正しく並んでいないアライメント不良などが挙げられます。
こうした身体のバランスの崩れは、
日常的な姿勢を正すことで改善することが可能です。
逆に言えば、
間違った姿勢のままでは、肩こりや腰痛は悪化してしまう場合もあります。
筋肉や関節の仕組みを理解しながら、
正しい姿勢での肩凝り・腰痛改善法について見ていきましょう!
目次
正しい姿勢とは、筋肉や関節にとっての自然な状態をキープした状態です。
それを理解するためには、簡単にでも身体の構造を知っておくことが大切です。
肩関節周りと股関節周りの筋肉について、ご説明していきたいと思います!
肩上部の厚みのある筋肉を「僧帽筋(そうぼうきん)」と呼び、
肩凝り症状の多くは、この僧帽筋部分に現れます。
肩関節は球形をしており、それを「棘上筋(きょくじょうきん)」「棘下筋(きょっかきん)」
「小円筋(しょうえんきん)」「三角筋(さんかくきん)」といった周辺の筋肉が
それぞれの方向に動かします。
肩凝りが酷くなると、僧帽筋だけでなく周辺の筋肉にも影響を与え、
「肩が上がらない」「回せない」といった症状に繋がってしまうのです。
股関節は、お尻の筋肉である「大殿筋(だいでんきん)」、
股関節前面の筋肉「腸腰筋(ちょうようきん)」、股関節外側の筋肉「中殿筋(ちゅうでんきん)」、
太ももの筋肉である「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」「内転筋群(ないてんきんぐん)」など、
様々な筋肉に支えられています。
そのため腰痛を改善するためには、単純に腰や股関節だけではなく、
それを支えるお尻や脚の筋肉にも気を配ることが大切です。
肩凝りや腰痛を根本から改善するには、やはり
筋バランスやアライメントを整えるためのトレーニングやエクササイズ
が最も有効な手段なのです!!
では、正しい姿勢について具体的にポイントを見ていきましょう!
毎日の生活の中で、正しい座り方や歩き方、横になり方を覚えると、
肩凝りや腰痛は改善していきます。
軽く顎を引き、背筋を伸ばし、お腹を軽く引っ込めることを意識しましょう。
背筋を伸ばすことで、背骨本来の形を維持することができます。
横から見た時に、
軽く胸をはりお腹は脱力できている「S字型の姿勢」
になるように気を付けてみてください。
お尻は背もたれに密着させましょう。
膝の高さは股関節と平行か、もしくはお尻よりわずかに高くなるのが理想です。
椅子が高すぎる場合などは、足台を置いて調整しましょう。
デスクワークをしていると、つい前かがみになってしまう方も多いと思います。
初めは、こまめに背すじを伸ばすように癖付けることが大切です。
歩く時の姿勢も大切です。
座る時の姿勢と同じく、最も気を付けるべきなのは背筋を伸ばすことです。
歩く時に猫背になりがちな方は、特に注意が必要です。
続いて、お尻を高い位置にキープして、
お尻の下の筋肉を意識しながら歩きましょう。
腰を落とさないことと、膝を伸ばして歩くことに気を付けると、
上手くいくでしょう。
横になる時は仰向けを心掛けましょう。
仰向けの姿勢は、背骨がしっかりとベッドに支えられ、
肩が自然に身体に沿った場所に落ち着きます。
横になる際には、ベッドや枕といった寝具にも気を付けましょう。
布団やマットは、硬めの物の方が良いと言われています。
これは、柔らかすぎるとお尻や背中が沈み、
背骨や首の自然なカーブが損なわれるからです。
枕は、首の骨が安定するものを選びましょう。
首の骨のカーブに沿った、高すぎず、程良い硬さの物が良いでしょう。
頭を乗せるというより、
首の頚椎(けいつい)を支えるようなイメージで枕を使うことがポイントです。
正しい姿勢を身に付けることは、肩こりや腰痛の改善に非常に効果的です!
それに加えて、ストレッチを行うこと、しっかりと休息をとること、
ストレスを溜めないように気を付けることなどが、日常でできる改善方法です。
日常生活の中で改善ができるよう、まずは正しい姿勢を身に付けましょう!